性転換した「男性」が女児を出産
オレゴン州で、性同一性障害(FtM)のトマス・ビーティーさんが妊娠出産した。
ビーティーさんは34歳でハワイ出身のアメリカ人。女性として生を受け、10代の頃には美少女コンテストにも出場するほどの美貌の持ち主だったが、成長とともに男性としての性に目覚め、性転換手術を受けた。彼は胸部の整形手術を行い、男性ホルモン療法を受けながらも、女性生殖器は残していた。手術にあたっては、アメリカでは生殖機能を完全に欠くということは性別適合手術に絶対必要ではないため、「胸の手術とホルモン注射」を選択し、「生殖機能と子どもを産む権利」は残していたのだ。
法律上男性となったビーティーさんは、10年前、パートナーのナンシーさんと異性カップルとして結婚。
妻ナンシーさんが20年前に子宮内膜症を患い、子宮摘出手術を受けていたことから、妻ナンシーさんに代わりビーティーさんが人工授精で自分が妊娠することを決意。世界初の妊娠した男性となった。
性別適合手術の際に子宮と卵子を残していたため、自分の卵子とドナーの精子による人工授精で妊娠、6月29日にオレゴン州の病院で無事に女児を出産していた。
人工授精をするにあたり、2ヶ月毎に打っていたホルモン注射を中止した。注射中止から4ヶ月後に体が(女性として)自律的に機能し始めた。妊娠のための投薬はまったく必要なかったという。
ビーティーさんの妊娠は2度目。初めての妊娠では3つ子を子宮外妊娠。命に関わる状況により手術を余儀なくされ、胎児と右卵管を失った。
トーマスさんの妊娠中の様子を撮影した、貴重な写真である。世界で初めて妊娠した男性がどのように暮らしているのか? 夫婦はどんな顔をしているのか? その目で確かめて欲しい。
「性転換したのは単に男の格好をしたかっただけ」「親のエゴ」などといった激しい批判もあるが、支持者らはビーティーさんの子供を産む権利を支持し、性同一性障害者への差別を非難する。
ビーティーさんは「子供をもうけたいと思うのは性を超えた人としての欲求であり、当然自分にも血のつながった子供をもうける権利がある。実の子を持とうとするのは、男性や女性としての望みではなく、人としての望みだ。」と訴えた。
そして「私たちのしていることは、結局、人間の可能性の多様性を認めてほしいと訴え、何が『普通』であるかを問いかけるものだと思っている。」と話している。
こちらは、出産した赤ちゃんの写真である。
名前は、スーザン・ジュリエットちゃんだそうです。
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