新・名医の最新治療 性同一性障害
週刊朝日 2009年11月27日号
吉野薫さん(仮名・30)の場合、FTMではあるものの性別に対する違和感はそれほど強くなく、髪を短く切り、男性のような服装をしていれば生活ができていた。しかし付き合ってきた女性と結婚したいと思うようになり、悩んで針間医師の外来を受診してきた。
針間医師と吉野さん、彼女も含めて話し合った結果、彼女はからだを変えることを強く希望していないことがわかり、からだを変えないまま同居を続けることになった。針間院長は言う。
「ホルモン投与や手術には、リスクもあります。最初からからだを変えることに目を向けるのではなく、どうすれば自分の人生を心地よく過ごせるようになるのか、幅広い視点で考えてみることが大切です」
針間医師はこう続ける。
「性同一性障害の患者さんにとって大きな助けになるのは、周囲の理解です。とくに親が性同一性障害の子どもに接する場合は、最初から全否定せず、子どもの言い分を十分に聞いてほしい。手術でからだを変えたとしても、周囲が性同一性障害という病気、ひいてはその人を理解しようとしなければ、生活していくのはむずかしくなります」
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