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2010年12月18日 (土)

埼玉医大:性別適合手術を本格再開 性同一性障害に朗報

日本の性別適合手術で草分けとされながら、担当教授の定年退職のため07年から手術を中断していた埼玉医大が、本格的に手術を再開していたことが18日、分かった。心と体が一致しない性同一性障害で、長期入院や精神的なケアも可能な大学病院での手術を望む患者にとり、朗報となりそうだ。

 同医大は1998年、日本で初めて正当な医療として適合手術を行った。同医大によると、初の手術を行った教授は退職までに約100件の手術を手掛けたが、技術継承が難しく中断。新たなスタッフでの態勢づくりや、技術的な課題の検討を続けてきた。

 昨年12月に部分再開のめどがたち、女性から男性への適合手術を行い、用を足す小さな男性器も形成。今年10月、女性器の形成が伴う手術に成功し、本格再開にこぎ着けた。最も高度な技術がいる本物に近い男性器を形成する手術だけは、十分な態勢を整えた上での全面再開に向け、検討を進める。

 性別適合手術をめぐっては、岡山大や札幌医大も専門のクリニックを開設しているが、対応可能な大学病院は極めて少なく、海外で受ける患者も多い。

毎日新聞

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